「玉蘭」桐野夏生著

玉蘭

玉蘭

今晩のテレビでドラマ化された「玉蘭」ごらんになりましたか?
常盤貴子さん主演で、私が本を読んで想像していた世界と
女優さん、俳優さんの配役がピッタリで、すごくよかったです。
 ラストは、ドラマのほうが美しく描かれてたなあ。

 本だと、ドラマよりももっと、リアルで、
感傷的で、切なくて、なんて表現したらいいのかなあ。

 夏の蒸し暑い夜、あえてエアコンをつけずに汗を垂らしながら
本を読む。毎年、夏が来ると私は「玉蘭」を借りてきては
蒸し暑い中読むんです。玉蘭の世界は、なんとなく
蒸し暑くて、黄砂で埃っぽくて、人間くさい(いいところもわるいところも含めて)
世界をイメージしてる。
 主人公「有子」(私と同じ名前なの)と、亡霊としてでてくる叔父。
ふつうなら、亡霊がでてくると、話自体が嘘っぽくなるのだけど
さすが、桐野夏生さん。桐野作品の独特の桐野ワールド、私は好きです。


蒸しあつーい夏におすすめの一冊です。